知っておきたい電子薬歴の基礎知識

電子薬歴というのは、調剤薬局で患者の薬の処方歴や服薬指導などを電子的に記録・管理するシステムで、レセプトコンピュータと連動して情報を入力・参照・修正できます。

レセコン一体型とクラウド型の2種類があり、そのうち前者はひとつのパソコンで薬歴の記録と会計の両方の操作ができるシステムです。

一方、後者はインターネットに接続できればどこでも使用できるシステムで、訪問調剤や在宅医療などにも対応することができます。

電子薬歴を導入することには、多くのメリットがあります。

例えば、メリットとしては、薬歴の検索や整理が容易になるという点や時間やスペースの節約になるという点が挙げられるでしょう。

薬歴の紛失や破損のリスクが低減されたり、入力がスムーズになりミスや見落としを防ぐことができるという点も見逃せません。

一方、導入に当たってはいくつかのデメリットにも留意しておかなければなりません。

例えば、導入費用や維持費用がかかるだけでなく、使い方を覚えるのに時間がかかったり、システムが故障したり停電したりすると利用できなくなる可能性があります。

それ以外にも、データが漏洩したり、改ざんされたりするリスクも懸念されます。

電子薬歴を導入する際には、これらのメリットとデメリットを比較検討し、自分の薬局に合ったシステムを選択することが重要です。

有効に使えば効率化や質の向上に貢献するシステムですが、導入や運用には注意するようにしましょう。